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*** LP ： USA? / ??? / Columbia / C 30131 ***
■　コンディション　■
A / A-
ジャケットは綺麗なのですが、微かなRW（リンクウエア）をそのまま印刷したようなので、リプロなのでしょう？
盤面には擦り傷があるので「A-」にしましたが、聴いた限りではノイズは拾いませんでした。

いきなり脱線しますが、John Cakeって、あのMeic Stevensと同郷のWales出身なんだってね！……なるほど、タダゴトではない屈折の仕方を「納得」！
63年に渡米したJohn Caleは、John Cageの18時間ピアノ･リサイタルに参加するは、Tony Conrad（Faustとの共演盤は超名盤っす！）やLa Monte Youngと活動しているうちにLou Reedと知合い、結成したのがVelvet Undergroundなわけです。
Velvet Underground脱退以後はNicoやStoogesのプロデュースをしたり、ポップな1stソロを発表しましたが、英国の名バンド「Curved Air」の名前の由来にもなった曲を作曲した現代音楽の巨人Terry Rileyと組んで発表したのが本作ですね。
「ミニマルともアンビエントもいえそうな、つかみどころのないインストルメンタル主体の作品」と言ったら、身も蓋もないか……
ミニマルの「反復」の心理的効果と音響効果は、Velvet Undergroundで延々と同じリフが17分間にわたって繰り返される「Sister Ray」ですでに実践済み。
そんなミニマルの螺旋的混沌と、アンビエントの浮遊感が合体した本作のサウンドは、まさしくサイケデリック！
を追求する音楽、と要約することができます。本作での基本コンセプトは、ミニマルなアプローチでロックを演ること。もともとVelvetsは、ミニマルな要素をふんだんに持ったバンド（その最たる例が、延々と同じリフが17分間にわたって繰り返されるSister Rayでしょう）なので、意外性はさほどありません。二人が思うままに「反復」と「音響効果」をぶつけ合いながら、とても味わいのあるサウンドを作り上げています。
John Caleらしい背筋の凍るフォークロックナンバーのThe Soul Of Patrick Lee以外はインストメンタル。
9分のタイトル曲、8分のThe Halls Of Mirrors In The Palace At Versailles、11分のIdes Of Marchと長尺の曲では、二人の奏でる音の流れが、ばらばらになったり、溶け合ったりのサイクルが繰り返されていき、徐々にひとつの塊に昇華していくさまは、きわめてトランス間が高いです。
万人に受けるアルバムではありませんが、ロックと現代音楽が融合した大傑作です。
【収録曲】
A-1) Church of Anthrax Cale, Riley 9:05
A-2) The Hall of Mirrors in the Palace at Versailles Cale, Riley 7:59
B-1) The Soul of Patrick Lee Cale 2:49
B-2) Ides of March Cale, Riley 11:03
B-3) The Protege Cale, Riley 2:52
【参加ミュージシャン】
John Cale ; Organ, Bass, Guitar, Piano, Harpsichord, Keyboards, Viola
Adam Miller ; Vocals (B-2)
Terry Riley ; Organ, Piano, Keyboards, Saxophone, Sax

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