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*** LP ： Japan / 75 / Kaleidoscope / KL-002 ***
■　コンディション　■
A / A
染みが浮きやすい紙質、しかも淡いクリーム色のため綺麗なものはほとんど見かけませんが、これはほとんど染みもなく、また角打ちや抜けもない、中古としては申し分のないコンディションです。
盤面にはひげも気になる擦れもなく、中古としては申し分のないコンディションです。
内側ジャケットの内側が解説になっています
帯（破れなし）と歌詞カードを付属。

本人の許諾を得ずに強引に75年にリリースされた自主盤で、1ヶ月ほどで発売禁止・回収となり、今後もCD化は望めないアルバムです。
A面はアンドレ・カンドレ時代の全シングル3枚の計6曲を収録しています。
驚愕の名盤『断絶』で再デビューを飾る2年前、まだ試行錯誤している感はありますが、陽水オンリーの個性の萌芽はうかがい知れます。
自作曲が大半の井上陽水ですが、A-5とA-6は「松山猛・加藤和彦」のコンビによる楽曲を取り上げているところも注目されるところでしょう。
B面は陽水に名前を変えてからの未発表曲を7曲収録は、デモと「モップスさよならコンサート」にゲストとして共演したライブ録音です。
B-1は「モップスと16人の仲間たち」に提供した曲ですが、陽水自身のヴァージョンは発表されていないそうです。
B-2は2ndに収録された曲ですが、アコースティック・ギター一本の弾き語りで録音され、しかも歌詞が大きく異なるヴァージョンだそうです。
B-3〜4はアメリカ録音された『二食の独楽』に収録された曲ですが、アメリカのアレンジャーに送るために陽水のアレンジで録音したもので、歌詞も異なるそうです。
個人的なハイライトは、B-5〜7でして、「モップスさよならコンサート」にゲストとして共演したライブ録音です。
「モップスさよならコンサート」は『EXIT』として発表されていますが、同作にはモップスの演奏のみが収録され、本作収録の3曲は未収録です。
まずは星勝のイントロのギターが強烈なB-5の「傘がない」は重厚なハードロック・ヴァージョンで、1コーラス目を陽水が唄い、2コーラス目を鈴木ヒロミツがリードを取って陽水がコーラスをつけています。
ビートルズのカヴァーの「B-6〜7」もストレートなカヴァーで、陽水やモップスがどれだけビートルズに影響を受けたのを実感できる溌剌とした好演です。
ゲリラ的に自主制作で発表されたのでアルバムとしての完成度は期待できませんが、再発される可能性はまずないため、陽水ファンには極めて興味深い1枚といえましょう。
【収録曲】
A-1. カンドレ・マンドレ （作詞作曲；井上陽水、編曲；小室等） 2:37
A-2. 終わりがないのは （作詞作曲；井上陽水、編曲；小室等） 3:32
A-3. ビューティフル・ワンダフル・バーズ （作詞作曲；井上陽水、編曲；小室等） 2:28
A-4. 闇のなかで （作詞作曲；井上陽水、編曲；小室等） 2:49
A-5. さあおぬぎ （作詞；松山猛、作曲；加藤和彦、編曲；土持城夫） 2:50
A-6. 花にさえ鳥にさえ （作詞；松山猛、作曲；加藤和彦、編曲；土持城夫） 2:48
B-1. 窓をあけろ （作詞作曲；井上陽水） 2:25
B-2. 神無月にかこまれて （作詞作曲；井上陽水） 2:36
B-3. ハッピー・バースデー （作詞作曲；井上陽水） 3:08
B-4. 二色の独楽 （作詞作曲；井上陽水） 5:36
B-5. 傘がない （作詞作曲；井上陽水） 6:34
B-6. She loves You （Lennon / McCartney） 2:25
B-7. I saw her standing there （Lennon / McCartney） 2:59

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