*** LP ： UK 1974 / Blue Thmbs / ILPS 9260 ***
■　コンディション　■
A- / A-
ジャケット：非コーティングのぺらジャケです。下辺少し擦れ。上部少しシワ。これ以外はきれいな良品です。
ディスク：ヒゲが少し。盤面はわずかな使用感のみの美品。
マトリクスはA-1U/B-1U。
パテントNo.入りプレーンな白内袋付属。
歌詞カードは付属しません。

Bronco脱退後にジェス・ローデンが元DoorsのRobby Krieger (G)とJohn Densmore (Dr)、そしてPhillip Chen(B)とRoy Davies(Key)というGonzalezから2人を加えて結成したバッツバンドのデビュー作。
ほとんど注目されませんが、スワンプ・テイスト溢れるグルーヴィなR&Bサウンドを繰り広げる高水準のアルバムです。
後にRod Steawrt Bandで注目を集めるPhillip Chenの故郷であるというジャマイカ(A面)と、ロンドン(B面)で録音されたアルバムで、日本では未発売ということも手伝い、日本では「知られていないアルバム」ですね。
しかも、「元Doorsの2人」のイメージばかり先行したのか、英米でも黙殺されたに等しい扱いです……
「Doors」のパブリックイメージって、どうしてもJim Morissonになっちゃうわけですが、個人的にBandとしてのまとまりは「L. A. Woman」とJim死後の2枚の方に感じるのですが、そこのニュアンスを感じていただける方には充分に堪能できるアルバムでしょう。
Jimを心酔はしていないDoorsファンにしか注目されず、元々売れなかったのであまり見かけなかったレコードですが、サバービア・ブームの頃ちょびっと注目をされ（「Be With Me」だったかな？？？）、\1000以下でも5年以上売れなかったこのレコードは瞬く間に目にしなくなりました。
なにしろ、ヴォーカルは英国ロック界有数のいぶし銀の喉にしてSWAMPを吸収しているJess Rodenなのですし、Gonzalezからの2人がリズム隊を支えているわけなので、悪かろうはずがありません。
アルバムのカヴァー・コンセプトもJess Rodenですし、スワンプ・テイスト溢れるグルーヴィなR&Bサウンドも楽曲も素晴らしい、隠れた大名盤です。
隠し味として絶妙なのは、ロンドン録音3曲にMick Weaver(Key)が参加しているところでしょうか。
不遇の名歌手Jess RodenのBronco時代とソロ活動（不人気やね……個人的には永遠の謎ですな）を繋ぐ、ミッシング・リンクのような大切なアルバムです。

本品は美しい英国盤初期プレスです。

【収録曲】
A-1 I Won't Be Alone Anymore (Krieger) 4:35
A-2 Baja Bus (Krieger) 4:41
A-3 Sweet Danger (Roden) 4:55
A-4 Pop a Top (Chen, Roden) 3:25
B-1 Be With Me (Krieger) 4:25
B-2 New Ways (Roden) 3:57
B-3 Love Your Brother (Krieger) 4:54
B-4 Kansas City (Leiber, Stoller) 4:04
【参加ミュージシャン】
Jess Roden ; Vocals, Rhytum Guitar
Robby Krieger ; Lead Guitar
John Densmore; Drums
Phillip Chen ; Bass
Roy Davis ; Keyboards, Synthesizer
Produced By Bruce Botnick