*** LP ： USA / 72 / Atlantic / SD 8299 ***
■　コンディション　■
A / A
CO ; ジャケット左下に2mm×5mmほどの切れ込みがありますが、シュリンク入りの美品で、中古としては申し分のないコンディションです。
写真だと表ジャケットにシールが貼ってあるように見えますが、シュリンクの上から貼ってあります。
盤面にはひげも気になる擦れもなく、中古としては申し分のないコンディションです。
発売当時の内袋付き（底が5cmほど破れています）。

72年のライ・クーダーの2nd『Into The Purple Valley』と3rd『Boomer's Story』をレニー・ワロンカーとともにプロデュースし、ピアニストとして参加していたジム・ディッキンソンの72年には初ソロ・アルバムです。
キーボードのマイク・アトレー、ドラムのサミー・クリーゾン、ベースのトミー・マックルーア、ギターのチャーリー・フリーマンらとディキシー・フライヤーズを結成し、60年代末頃からアレサ・フランクリンやディラニー・アンド・ボニーらのバック・アップを担当していたホンマモンです。
陽気なロックンロールで幕開け、ゴスペル調、ボニー・レイットもとりあげているポール・シーベルの曲、A面ラストはボブ・ディランの「John Brown」のルーズなヴァージョン。
盤をひっくり返すと、カール・パーキンスのごきげんなロックン・ロール・ナンバーで炸裂し、場末のバーで聴きたい安っぽいバラード（最高！）、ジャグっぽい演奏のトラディショナル、カントリー・バラード、最後はファリー・ルイスのカントリー・ブルースのゆるいヴァージョンで締めくくる。
黒っぽさも、ロックンロール調も、カントリー寄りも、ジャグっぽさもと、あらゆるスワンプの要素をルーズながらもぎゅっと圧縮した大傑作です。
プロデュースは御大トム・ダウドとジム自身で、参加・メンバーはディキシー・フライヤーズの面々が中心で、コーラスにジニー・グリーンやテリー・マニング、ブレンダ・パターソン……品作が初めての方にも、サウンドの方は完全にお墨付きですね。
「理想的」というのではないけれど「SWAMPの見本市」みたいなアルバムです。
当時あまり売れなかったであろうことは想像に難くはないが、表ジャケットにリングウエアがないものは過去20年間見かけた記憶がほとんどありません。
蛇足ながら88年のライ・クーダー（Ry Cooder）来日の際、確か最初のインフォメーションで告知されていたのはジム・ディッキンソンでした。
それがヴァン・ダイク・パークス（Van Dyke Parks）に変更され、がっかりしたのは私だけでしょうか？
「スワンプってなに？」と聞かれたら、躊躇なく本作をあげます！
【収録曲】
A-1. Wine (The Night Caps) 3:28
A-2. The Strength of Love (John Hurley / Ronnie Hawkins) 3:53
A-3. Louise Paul Siebel) 3:06
A-4. John Brown (Bob Dylan) 6:29
B-1. Dixie Fried (Carl Perkins / Howard Griffen) 2:20
B-2. The Judgement (James Luther Dickinson / Mike Utley) 4:10
B-3. O How She Dances Traditional) 3:07
B-4. Wild Bill Jones (Bob Frank) 4:13
B-5. Casey Jones (On The Road Again) (Furry Lewis) 6:49
【クレジット】
Produced by Tom Dowd and Jim Dickinson
Musician ; Jim Dickinson, Charlie Freeman, Tommy McClure, Mike Utley, Sammy Lee Creason, Dr. John the Night Tripper, Jeff Newman, Jack Pennington, Gimmer Nicholson, Charlie Lawing, Mike Ladd, Terry Manning, Jeannie Green, Mary & Ginger Holiday……