*** LP ： USA / 2008 (71) / 4 Men With Beards / 4M164 ***
■　コンディション　■
A / A
ジャケット、盤質とも一切のダメージのない、限りなく「新品同様」に近いコンディションです。

「説明不要、英国フォーク界に残る至宝中の至宝」、アン・ブリッグス、TOPICよりの1stアルバムの重量盤再発ですが、すでに入手困難です。
プロデューサーのA.L.ロイドによると、「アン・ブリッグスをレコーディング・スタジオの中に入れるのは、野生の鳥をかごの中におびき寄せるようなもので、彼女を窮屈なところに閉じ込めても、彼女は寛げないだろう」とのことです。
この指摘は実に的確で、ヴァシティー・バニャンと同様にどこかに落ち着くよりも放浪する方が合っており、フォーク・ソング・リヴァイヴァルの中で最も高く評価されるシンガーの一人にもかかわらず、公式録音を残していない由縁なのでしょう。
自作は2曲のみ（A-4「Go Your Way」とB-4「Living by the Water」）で、あとはトラッドですが極上のフィメールSSWアルバムのように聴こえます。
トラッド曲もファンには有名な曲が多いのですが、特に印象的な2曲についてのみ簡単な印象を述べておきます。
A-1「Blackwater Side」はジミー・ペイジにも絶大な影響を与えたトラッドですが、シャーリー・コリンズのような凛としたトラッド然としておらず、SSW的な柔らかみのあるナチュラルなシンギングに心が洗われます。
10分を越える長尺のB-3「Young Tambling」はフェアポートで「Tam Lin」としてよく知られている曲（指摘されなければ分からないほどアレンジが異なります）ですが、アン・ブリッグスはジプシーの一人が使っていたものを引用して、無伴奏の独唱で聴かせてくれます。
蛇足ながら、ジャケットが素晴らしい！
【収録曲】
A-1. Blackwater Side (Roud 312; Laws O1) (3.48)
A-2. The Snow It Melts the Soonest (Roud 3154) (2.18)
A-3. Willie O'Winsbury (Roud 64; Child 100) (5.25)
A-4. Go Your Way (4.07)
A-5. Thorneymoor Woods (Roud 222) (3.30)
B-1. The Cuckoo (Roud 413) (3.05)
B-2. Reynardine (Roud 397; Laws P15) (2.53)
B-3. Young Tambling (Roud 35; Child 39) (10.32)
B-4 Living by the Water (3.47)
B-5. Maa Bonny Lad (Roud 204) (1.15)
All tracks traditional except Tracks A-4, B-4 Anne Briggs
【クレジット】
Anne Briggs, vocals, guitar [A-1, A-4], bouzouki [A-3, B-4]
Johnny Moynihan, bouzouki [A-3]
Recorded by Sean Davies in 1971
Produced by A.L. Lloyd
Notes by A.L. Lloyd
Sleeve design by Humphrey Weightman
Photography by Patrick Delap