*** 2LP ： USA / 81 / Arista / A2L 8004 (2LP) ***
■　コンディション　■
A- / A-
CO ; ジャケット左上に1cm×4mmほどの切り込みがあります。
淡いクリーム色のジャケットのため、薄らとした経年の焼けがあります。
ジャケット違いの再発も見かけますが、オリジナル・ジャケットはこれになります。
なお2枚組ですが、シングル・ジャケットに納められています。
盤面にはひげが数本あるので「A-」としましたが、聴いた限り気になるノイズは拾いませんでした。
A面のレーベルがプレスミスで浮いていますが、トレースに支障はありません。
写真やデータの載った内袋を付属(破れはありませんが、薄い染みがあります）。

グレイトフル・デッドが結成15周年を記念して80年の秋に行ったライブから、アコースティック演奏のみを収録した2枚組です。
彼らの原点ともいえるブルース、カントリー、トラッドも多数収録しており、木漏れ日フォークに通ずる質感もたっぷりあります。
特に日本ではグレイトフル・デッドというとトロンローンと長尺の演奏を繰り広げるつかみどころのないバンドと思われている節がありますが、結成以前のメンバーの音楽歴はブルース、カントリー、トラッドと多岐にわたっています。
また70年前後のコンサートの構成は、最初にアコースティック・セットを、そしてエレクトリック・セットというものでした。
収録曲の約半分はオリジナル曲で、B-2「China Doll」、C-2「Cassidy」、D-3「Bird Song」、D-4「Ripple」は英国フォーク好きも納得の美しい曲で、見逃されがちな彼らのソング・ライティングの資質の高さを知ってもらいたいと思います。
残りの半分はミュールスキナーも取り上げていたB-1「Dark Hollow」などアメリカ音楽の鉱脈に触れるようなカヴァーばかりです（【収録曲】をご参照ください）。
ゆったりとしたテンポから少しづつ曲を紡いでいくデッドのスタイルはエレクトリックだと極端に長くなることもありますが、アコースティックだとコンパクトにまとまっています（とはいっても、片面3〜4曲ですが）。
たたき上げのライブバンドならではの演奏のゆとり、ヴォーカリスト3人の個性の対比も、グレイトフル・デッドをきちんと聴いたことのないフォーク・ロック、カントリー・ロック、そして英国フォークのファンの方々は、是非本作を聴いてみてください。
「米国産木漏れ日フォークの傑作」とあえて言いましょう！
【参加メンバー】
Jerry Garcia ; Guitar, Vocals
Mickey Hart ; Percussion
Billy Kreutzmann ; Percussion
Phil Lesh ; Bass
Brent Mydland ; Piano, Vocals
Bob Weir ; Guitar, Vocals
【収録曲】A-1. "Dire Wolf" (Garcia/Hunter) 3:20
A-2. "The Race Is On" (Don Rollins) 2:58
A-3. "Oh Babe, It Ain't No Lie" (Cotten) 6:28
A-4. "It Must Have Been The Roses" (Hunter) 6:56
B-1. "Dark Hollow" (Traditional rec. Browning) 3:49
B-2. "China Doll" (Garcia/Hunter) 5:22
B-3. "Been All Around This World" (Traditional) 4:31
B-4. "Monkey And The Engineer" (Fuller) 2:37
B-5. "Jack-A-Roe" (Traditional) 4:05
C-1. "Deep Elem Blues" (Traditional) 4:51
C-2. "Cassidy" (Weir/Barlow) 4:38
C-3. "To Lay Me Down" (Garcia/Hunter) 8:59
D-1. "Rosalie McFall" (Monroe) 2:54
D-2. "On The Road Again" (Traditional) 3:15
D-3. "Bird Song" (Garcia/Hunter) 7:34
D-4. "Ripple" (Garcia/Hunter) 4:38