*** LP ： USA 1972 / Atlantic / SD 2-903 0996 ***
■　コンディション　■
B+ / A-
ジャケット：雰囲気のある分厚いざら紙の見開きジャケット。右上切れ込みカット。下辺スレ。背表紙スレ、ハゲも少し。表裏中面ともわずかな微スレのみでまずまずきれい。
ディスク：レーベルはヒゲ無し。盤面は紙スレ程度の美品です。
オリジナル内袋2枚付属。

スティーブン・スティルスの「マナサス」。
世間もレコード会社もCSN&Yの復活を待ち望んでいた時期に発表された本作は、「70年代のロック・アルバムの中で、最も過小評価されたアルバム」と言われています。
アナログの2枚組LPで発売されたこのアルバムは4面の各々にサブ・タイトルを付け、似たタイプの曲を配置し、スティルスの幅広い音楽を凝縮し、新たな境地も切り開いた歴史的名盤といってよいでしょう。驚くほど骨太のロック・アルバムです！
「The Raven」と名付けられたA面は曲間に切れ目がなく、メドレー形式でロック・ナンバーが繰り広げられていて、エレクトリック・ギターによるロック・サウンドが凝縮されています。ラテンのリズムを取り入れた曲もあり、豪快なロックとラテンのリズムの融合がコンセプトなのでしょう。
「The Wilderness」と名付けられたB面は、カントリー・ミュージックをコンセプトにしたサイドで、バーロン・バーラインのフィドルを全面にフィーチャーした曲や、マンドリンとペダル・スティールが大活躍する軽快な曲や、スローなカントリー・バラードなど様々なタイプのカントリー･ロックの見本市となっています。「So Begins The Task」は『Deja Vu』のセッション時に出来上がっていた曲で、CSN&Yでもレコーディングが試みられたことがあります。
「Consider」と名付けられたC面はポップ調の曲が中心で、これまでのスティルスのソロ・アルバムに近い感触です。「The Love Gangster」は、ローリング・ストーンズのビル・ワイマンとの共作曲で、ベースもワイマンが弾いています。
D面は「Rock & Roll Is Here To Stay」と名付けられていますが、額面通りのロック・ナンバーは「Right Now」と「The Treasure (Take One)」の2曲だけ。「The Treasure (Take One)」はミディアム・テンポのナンバーで、曲の後半にスティルスとパーキンスのギター合戦をフィーチャーしたジャム・セションを繋ぎ合わせて8分を超える大作に仕上げています。
アルバムのラストは、このアルバム唯一のアコースティック・ギターの弾き語りによるフォーク・ブルース・ナンバー。「Blues Man」と題されたこの曲は、1970年から71年に相次いでこの世を去ったジミ・ヘンドリックス、キャンド・ヒートのアル・ウィルソン、オールマン・ブラザーズ・バンドのデュアン・オールマンの3人のギタリストに捧げられています。

米国盤。Wマーク無しBROADWAY表記の初期仕様品です。















Side-1 ; The Raven
1 Song of Love (Stills)
2 Rock and Roll Crazies (Stills, Taylor)
3 Cuban Bluegrass (Stills, Lala)
4 Jet Set (Stills)
5 Anyway (Stills)
6 Both of Us (Hillman, Stills)
Side-2 ; The Wildness
1 Fallen Eagle (Stills)
2 Jesus Gave Love Away for Free (Stills)
3 Colorado (Stills)
4 So Begins the Task (Stills)
5 Hide It so Deep (Stills)
6 Don't Look at My Shadow (Stills)
Side-3 ; Consider
1 It Doesn't Matter (Hillman, Stills)
2 Johnny's Garden (Stills)
3 Bound to Fall (M. Brewer)
4 How Far (Stills)
5 Move Around (Stills)
6 The Love Gangster (Stills, Wyman)
Side-4 ; Rock and Roll Is Here Ro Stay
1 What to Do (Stills)
2 Right Now (Stills)
3 The Treasure [Take One] (Stills)
4 Blues Man (Stills) In Tribute ; Jimi Hendrix, Al Wilson, Duane Allman

Voices ; Stephen Stills, Chris Hillman, Joe Lala, Al Perkins
Guitars, ; Stephen Stills, Chris Hillman , Al Perkins
Steel Guitar ; Al Perkins
Conga, Timbales, Percussion ; Joe Lala
Harmonica ; Sydney George
Piano, Organ, Electric Piano , Clavinet ; Paul Harris, Stephen Stills
Bass ; Calvin “Fuzzy”Samuels, Bill Wyman
Fiddle ; Byron Berline
Drums ; Dallas Taylor