*** LP ： USA / Late 70’s (73) / Island / ILPS 9255 ***
■　コンディション　■
A / A
CO ; ジャケットは左下に1cm以内のカットがあるだけで、シュリンク入りの美品です。
盤面にはひげも気になる擦れもなく、中古としては申し分のないコンディションです。

スプーキー・トゥース（Spooky Tooth）の73年の、再編後の2作目（通算6作目）で、マイク・ハリソン（Mike Harrison）参加の最終作です。
後にフォリナーを結成し、商業的な大成功を収めるミック・ジョーンズ（Mick Jones）がギターで参加して、初期のサイケ/実験色は薄れ、もう一つのルーツと思われるブルース色が濃密になりました。
売れなかったバンドの悲劇なのですが、バンド解散中にマイク・ハリソン（Mike Harrison）は米国南部録音のソロを残しています。
スプーキー・トゥースは他のバンドを模範としなかったそうですが、唯一の例外がThe Bandだそうで、A-1）などはThe Band最盛期のサウンドそのものです。
あまり語られることはないのですが、「英国のアメリカ」サウンドです。
見落とされがちなアルバムですがゲイリー・ライト（Gary Wright）を中心に書き下ろした曲は粒揃いで、ゲイリーが解散後にソロ・シンガーとして成功するのも納得のいくクオリティーです。
英国的な憂いのあるゲイリー・ライト（Gary Wright）とハスキーでスワンピーなマイク・ハリソン（Mike Harrison）のツイン・ヴォーカルも円熟味を増しています。
後にフォリナーで大成功を収めるミック・ジョーンズのギターはハードなのですが抑制が効いていていますし、スワンプな味わいのあるルーズなビートとハモンド、エレピ、生ピアノの使用もセンスが良く、バンドのアンサンブルは絶妙です。
ポップなハードさもありながらも燻し銀の、聴き応えのあるアルバムです。
【参加ミュージシャン】
Mike Harrison ; Percussion, Keyboards, Vocals
Mick Jones ; Guitar, Vocals
Mike Kellie ; Percussion, Drums
Chris Stewart ; Bass
Gary Wright ; Organ, Synthesizer, Piano, Keyboards, Vocals, Clavinet
【収録曲】
A-1) Ocean of Power Wright 4:40
A-2) Wings on My Heart Wright 3:32
A-3) As Long as the World Keeps Turning Wright 3:40
A-4) Don't Ever Stray Away Stewart, Wright 3:14
A-5) Things Change Wright 4:19
B-1) All Sewn Up Jones, Wright 3:44
B-2) Dream Me a Mountain Wright 3:31
B-3) Sunlight of My Mind Wright 4:56
B-4) Pyramids Kellie, Wright 4:28