*** LP ： Japan / 96 (71) / P-Vine / PL-6679 ***
■　コンディション　■
A / A
ジャッケッとには一切のダメージがなく、中古としては申し分のないコンディションです。
盤面にはひげも気になる擦れもなく、中古としては申し分のないコンディションです。
帯は最初から付いていませんでしたが、日本語ライナーは付いています。

オリジナルのInvictusがモータウンから独立した「H-D-H」によるソウル系のレーベルだったためか、ロック系のファンからは限りなく無視されている……それ以前に白人女性ということもあってかソウルやファンクのファンからも徹底的に無視されてきてオリジナルは激レアな本作ですが、実はハード・ロック、ヘヴィー・サイケの大名盤です。
英国出身のルース・コープランドは、最初期のP-Funk軍団に楽曲提供やプロデュースをしていた異色の白人美系SSWで、本作は2ndになります。
バックを務めるのは初期のFunkadelic（ファンカデリック）……ロック系からの注目度が低いのも無理はありませんね。
んだが、「Funk＋Psychedelic＝Funkadelic」という解り易いバンド名からして、初期のファンカデリックはソウル・ファンクのファンよりも、ジミヘン直系の王道ロックかつヘロヘロ・サイケなんですよ！
内容は超強力でして、エディ・ヘイゼルのとんでもないギターが炸裂しまくり、ルースの絶叫ヴォーカルも負けじと対応します（ヒステリックに聴こえないところが、ルースのいいところ）。
A-1はバーニー・ウォーレルの英国的な美しいピアノに導かれ、やがて早くもエディのギターが大活躍するハード・ドライビングな展開となるアルバム1曲目としては申し分のないサウンドです
A-2はスワンプ・テイストのある曲で、続くA-3はオルガンがメインの幻想的な曲、A-4は初期のファンカデリックを彷彿とさせるアシッド指数の高い曲です。
盤をひっくり返すと「さあ大変！」、怒涛のヘヴィー・サイケ路線へまっしぐら！……、迷いのないところに圧倒的な迫力を感じます。
B-1の「Play With Fire」は本作の目玉の一発目！ストーンズの有名曲ですが、アレンジがまったく違い、中盤から恒例の如くエディ・ヘイゼルのとんでもないギターをメインにハードなグルーヴを展開していきます。
ルースとエディのペンによるB-2はちょっと不思議な楽曲で、70年代初頭の英国ロックのような面持ちです。
そして本作のハイライトであるB-3へ突入……あまりにも有名なストーンズの「ギミー・シェルター」のカヴァーなんですが、奇を衒ったアレンジなど施さずにストレートな演奏です。しかもこれが見事に嵌っていて、エディのファンキーなギターとハードにドライヴするギターと両方が入っており、はっきりいってオリジナルのストーンズ・ヴァージョンでさえ「高校生バンドのコピー」と錯覚するほどの完成度です。
オリジナルは哀しくなるくらい売れなかったようで滅多に出てきませんし、96年に日本でのみ少数プレスされたこの限定再発盤も昨今ほとんど見かけなくなりました。
【参加ミュージシャン】
Vocal ; Ruth Copelamd
Bass ; Billy Nelson. Dawn Hatcher
Drums ; Tiki Fulwood
Guitar ; Eddie Hazel, Ron Bykawski, Ray Monette
Organ ; Berrand Waeerll, Dave Case
Piano ; Berrand Waeerll
【収録曲】
A-1. The Medal (Copeland-Baldwin) 6:50
A-2. Crying Has Made Me Stronger (Copelamd-Clinton) 5:39
A-3. Hare Krishna (Copelamd-Clinton) 3:22
A-4. Suburban Family Lament (Copelamd-Hazel) 3:48
B-1. Play With Fire (Jagger-Richards) 7:16
B-2. Don't You Wish You Had (What You Had When You Had It) (Copelamd-Hazel) 4：49
B-3. Gimme Shelter (Jagger-Richards) 7:54