*** LP ： Late Press (70) / Epic / BN 36497 ***
■　コンディション　■
A / B+
ジャケットはリングウエアや抜けなどのダメージのない、中古としてはこれ以上は望めないコンディションです。
B-1から2にかけて1cmほどの浅い傷が2本あるので「B+」にしましたが、聴いた限りノイズは拾いませんでした（ヘッドホーンで聴くとプチノイズを拾うかもしれません）。
10年以上前の再発ですが、最近ではほとんど見かけなくなってしまいました。

英国人SSWのフィラモア・リンカーンが70年に米国Epicに残した唯一のアルバムです（英国ではリリースされていません）。
彼のことを知らなくても、メアリー・ホプキンのヒット曲「夢見る港(Temma Harbour)」の作者といえばピンとくる方も多いでしょう。
メンバーのクレジットはありませんが、ジミー・ペイジが参加したアルバムとして古くから知られ、聴いた感じでもA-3, A-5, B-3は間違いなくヤードバーズでしょう。
ドノヴァンを彷彿させる、湿り気のあるいかにもブリティッシュな作風のアルバムで、英国産フォーク・ロック、ポップ・サイケの秀作です。
柔らかい耳触りのソフトでダルなウィスパー・ボイスは、全体にホワ〜っとした雰囲気のよいメロディアスなポップ・サイケにはピッタリで、春先もしくは小春日和のポカポカとした昼下がりに聴いていると、実に心地好いデイドリームなアルバムです。
アコースティック・ギターを使った牧歌的なフォーク・ロック、ストリングスやオーケストラが入るバラード、リズムを強調したハードなナンバーまで、曲調は多岐にわたっていますが、仄かなアシッド臭がまぶされており、メロディーがキャッチーでとても聴きやすいアルバムです。
まばゆい陽光や青い空をバックに、逆光の中にミステリアスに佇むフィラモア・リンカーンのジャケも印象的です。
【収録曲】
A-1. The North Wind Blew South 3:15
A-2. You?re The One 3:01
A-3. Lazy Good For Nothin’ 2:30
A-4. Early Sherwood 3:20
A-5. Rainy Day 2:28
B-1. Temma Harbour 2:59
B-2. The Plains Of Delight 3:15
B-3. The County Jail Band 2:35
B-4. When You Were Looking My Way 3:19
B-5. Blew Through 5:21
【クレジット】
Produced by James Wilder
Engineers Glyn Jones/Andrew Jones