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Ovary Lodge (Keith Tippett, Julie Tippetts, Harry Miller, Frank Perry) / Ovary Lodge (Ogun)

Ovary Lodge (Keith Tippett, Julie Tippetts, Harry Miller, Frank Perry) / Ovary Lodge (Ogun)の画像

SOLD OUT

管理番号 3L-01550
在庫数 SOLD OUT
*** LP : UK / 76 / Ogun / OG 600 ***
■ コンディション ■
A- / A
ジャケットにはリングウエアや抜けはないのですが、裏ジャケットのコーティングが寄った部分に2mm×12cm、左下に2cm×1mm+2mm×1cmほどの剥がれがあります。
Ogunレーベルに多いのですが、コーティングの張りが強すぎるのか、ジャケットが後ろにやや反り返っています(マッサラなものは、まず見かけません)。
盤面にはひげが数本あるので「A-」にしましたが、聴いた限り気になるノイズは拾わず、中古としては申し分のないコンディションです。
マトリクスは手書きで枝番なしの「A // B」。
発売当時の内袋を付属(破れなし)。

30年前から激レアな73年(RCA)の『オヴァリー・ロッジ(Ovary Lodge)』についで制作された76年の本作もタイトルは同じすが、75年8月6日のロンドンのライブ録音です。
発売元のオガン(Ogun)は、南アフリカ出身のベーシストで、キング・クリムゾンの『Island』で印象に残るベースを弾いているハリー・ミラー(私個人にとっては『Island』は彼のベースが全てです)主催の英国インディー・レーベルで、当然プレス枚数は多くはありません。
メンバーが超強力でロバート・フィリップに影響を与えまくり、『Island』以降のフィリップの方向性を決定付けたツワモノばかりです。
ピアノのキース・ティペットは、キング・クリムゾン参加要請を断ったことでも有名ですね。
パーカショニストのフランク・ペリー(Frank Perry)は、彼のプレイを見たフィリップがジェイミー・ミューア(Jamie Muir)の参加を決断したとの話が残っている人物で、東洋密教的なプレイもジェイミー・ミューアに多大な影響を与えたといわれています。
ベーシストのハリー・ミラー(Harry Miller)は先述のように『Island』で印象に残るベースを弾いており、アルバム全体のイメージ付けているといっても過言ではない人物です。
キースの嫁のジュリー・ティペッツ(旧名ジュリー・ドリスコール)はご存知ブライアン・オーガー・アンド・トリニティーのヴォーカリストです。
このユニットによるアルバムは3枚あり、1枚目が72年にロバート・フィリップの名ばかりのプロデュースによりキース・ティペット名義の『Blueprint』、翌73年にやはりロバート・フィリップの名ばかりのプロデュースによる『Ovary Lodge』、そしてベーシストがロイ・バビントンからハリー・ミラーに替わって76年に発表されたこの『Ovary Lodge』になります。
3作の中で本作が一番評価が低いような気がしますが、それは本作のみプロデューサーがロバート・フィリップではないからでしょうね。
実は真逆で、ベーシストがハリー・ミラーに交替したことが重要でして、「無」あるいは「間」というものも「サウンドのうちの一つ」であることを実感させてくれるとてつもない演奏で、フリー・ジャズはおろかジャズや民族音楽を聴かない方にもとっつきやすい演奏です。
この手の音楽は、小難しい言葉を駆使した難解な文章で形而上学的に語ることが偉いとされているみたいで超ムカついてるんだけど(キーボード叩いていて、だんだんムカムカしてきた……)、音楽なんて聴いたありのままが「楽しい」もしく「は興味が湧く」といった感情の部分でキャッチできればいいものなのですから、ゆる〜く感想文を書いておきます。
A-1「Gentle One Says Hello」 (14:00) ; チベット密教の祈りのように静かで厳かなパーカッションで始まり、ジュリー・ティペッツの美しい呪術的なヴォイシング、そしてどっしりとしたハリー・ミラーの厳かなダブル・ベースが響いてくる出だしはこの世のものとは思えない美しさです。その後も4人によるインプロヴィゼーションとヴォイシングがゆったり、淡々と続きますが、じっくり聴いているうちに、各楽器を最低限まで削ぎ落として音を断片化することで、逆に自己の裡から湧いてくるようなリズムに包まれていきます。
A-2「Fragment No. 6」 (8:45) ; キング・クリムゾン『Island』冒頭の「Formentera Lady」を想起させるハリー・ミラーのベースに導かれ、様々なパーカッション、ジュリー・ティペッツのヴォイシング、キース・ティペットがキング・クリムゾンの「Cat Food」で披露していたお得意の音塊打撃技ピアノ連打は、それぞれの音の相互関係から高揚を生み出していて、「祈り」というものが人間に備わった属性であることを思い知らしめてくれます。すっかり今では自己弁護もしくは自己擁護の鬼となっちゃったロバート・フィリップですが、70年代初頭にこのグループのメンバーに憧れ、追求できたかった全てが集約されている快演です(後期クリムゾンを聴いての個人的感想です)。ふと思い出したのは、芸能山城組』の「恐山」でした。
B-1「A Man Carrying A Drop Of Water On A Leaf Through A Thunderstorm」 (5:10) ; ホイッスルのような不思議な音色にベルや打楽器、ジュリー・ティペッツのヴォイシングが被さってきて、淡々としていながらも熱気というのか温もりを感じるのは、キング・クリムゾンでいえば「太陽と戦慄Pt.1」そのまんまです。
B-2「Communal Travel」 (17:40) ; これもキング・クリムゾンでいえば「太陽と戦慄Pt.2」に似た出だしですが、ベースがハリー・ミラーですので奥行きが決定的に違います(序盤でのハリー・ミラーのベースは圧巻です)。ハリー・ミラーに触発されたのかフランク・ペリーも各種パーカッションを叩きまくったりホイッスルを吹きまくり、抑制の効いたジュリー・ティペッツのヴォイシング、必要不可欠な音しか叩かないキース・ティペット……演奏者が他者を邪魔せぬように思いのままにプレイしていてもベクトルの向きが向き合う一瞬があるわけで、その瞬間の昂揚感ときたら! インプロヴィゼーションの極北といってもいい演奏です。ズバリ、名演!
B-3「Coda」 (1:00) ; ライブ(アルバム)を祈りの儀式に見立ててれば、「感謝」の意を伝えるチャットです。
万人受けはしないが、決定的な名演・名盤です。
【参加ミュージシャン】
Piano, Harmonium, Recorder, Voice, Maracas ? Keith Tippett
Voice, Recorder [Sopranino], Erhu ? Julie Tippetts
Bass ? Harry Miller
Percussion, Voice, Flute [Hsiao], Sheng ? Frank Perry
【収録曲】
A-1. Gentle One Says Hello 14:00
A-2. Fragment No. 6 8:45
B-1. A Man Carrying A Drop Of Water On A Leaf Through A Thunderstorm 5:10
B-2. Communal Travel 17:40
B-3. Coda 1:00
All the music on this album is improvised. The sounds are acoustic and no electronics are involved.
Live recording at Nettlefold Hall, London SE27, 6 August 1975.

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※コンディション表記は、「ジャケット / 盤質」の順になっております。
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