*** LP ： Italy / 2005 (71) / Akarma / AK 330 ***
■　コンディション　■
A / A
ジャケット、盤面とも一切の使用感のない、限りなく「新品同様」に近いコンディションです。
歌詞カードを付属。

メロー・キャンドル（Mellow Candle）、チューダー・ロッジ（Tuder Lodge）とともに「70年代英国フォークの三美神」と崇められているバーバラ・ガスキンがいたスパイロジャイラの71年の1作目で、オリジナルは「B&C」から発表されたことで知られていますね。
90年代初頭にでた最初の再発はバンドの許可なく出されたそうで、その後の韓国盤とこのAkarma盤に関してバーバラ・ガスキンは積極的に再発に関わったそうです（このAkarma盤も市場から消えてしまいましたね）。
何となく気になったので、「Spirogyra」の意味を調べてみたら、なんと「アオミドロ」……そうです「泥水や田んぼの中でモヤモヤと揺らめいている淡水藻」のことで小ガキ生の頃に顕微鏡で見たらその「螺旋状」の姿に「ウルトラQ」のオープニングを見たときにも似た心地よい眩暈を覚えたものでした。
話を戻して、スパイロジャイラは3枚のアルバムを残していますが、悲惨なセールスのため糞高い3rd『Bells, Boots & Shambles』に極端に人気が集りますが、デビュー作の本作と2nd『Old Boot Wine』も非常に出来がおおのですが、久し振りに3枚を聴いてみたら、「アオミドロ」というバンド名にしちゃうことからも察せられる通りの「アシッド・フォーク匂」が最も漂うのが本作でした。
内容はコーマスほど極端ではありませんが、無国籍な呪術的なアシッド・フォーク・ロックで、リーダーのマーチン・コッカラム（Martin Cockerham）はインクレディブル・ストリング・バンドの熱心なファンということで思い切り納得です。
スパイロジャイラの核はマーチンのエキセントリックなヴォーカルと透き通るようなバーバラ・ガスキンのヴォーカルの対比であり、さらにジュリアン・キューザック（Julian Cusack）が全編で奏でている荒れ狂うようにこだまするジプシー風のヴァイオリンでしょう。
これだけなら単なる「奇妙なアシッド・フォーク」で終わってしまいますが、絶頂期だったフェアポートからデイブ・マタックスを含むリズム・セクションが加わったことで「英国アシッド・フォーク・ロック」へと昇華されているのですね。
ドキリとするほど美しいバーバラ・ガスキンの歌声をご堪能ください。
名盤。
【収録曲】A1 The Future Won´t Be Long 4:27
A2 Island 3:39
A3 Magical Mary 6:20
A4 Captain's Log 2:00
A5 At Home In The World 2:40
A6 Cogwheels Crutches And Cyanide 6:00
B1 Time Will Tell 5:32
B2 We Were A Happy Crew 5:29
B3 Love Is A Funny Thing 2:00
B4 The Duke Of Beaufoot 7:06
Written-By ? Martin Cockerham
【クレジット】
Bass Guitar ? Steve Borrill
Drums ? Dave Mattacks
Guitar, Vocals ? Martin Cockerham
Synthesizer [Vcs 3] ? Tony Cox
Violin, Keyboards ? Julian Cusack
Vocals ? Barbara Gaskin
Producer, Arranged By [Strings, Trumpet, Recorder] ? Robert Kirby
Engineer ? Jerry Boys