*** LP ： USA 1976 / Antilles / AN 7028 ***
■　コンディション　■
B+ / A
ジャケット:四隅軽い擦れ、下辺ちらほらと擦れ、上辺と背表紙はきれい。表面は薄擦れがちらほらと出ています。全体にA-寄りのしっかりとした良品です。
ディスク:ヒゲ無し。ほとんど使用感のない美品。
マトリクスはA-1A/B-1A。

ニック・ドレイクの2nd「ブライター・レイター」。
生前に残した3枚のアルバムは全くセールス的に振るわなかったニック・ドレイクのレコードを「アイランド」は一度も廃盤にしなかったという、泣けてくる実話があります。
80年代半ば頃までは限りなく無視されてきたニック・ドレイクですが、40年後の現在、絶大な支持を得ているわけですから、「アイランド」の鑑識眼はたいしたものですね。
さて、本作は「Five Leaves Left」に続く70年に発表されたニック･ドレイクの2ndアルバムです。
彼が生前に残した3枚のアルバムで、どれが最高作かは意見の分かれるところでしょうが、一番親しみやすいのは本作ではないでしょうか。
フェアポート・コンヴェンションのリズム・セクション（Dave PeggとDave Mattacks）を中心に、全曲サポート・メンバーが参加したバンド編成の演奏に、ロバート・カービーのアレンジによるブラスとストリングスが彩りを添えています。
ニックの歌声も哀しげでありながら優しく、聴きようによっては「英国ソフト・ロックの最高傑作」と評することもできるかもしれません。
英国ｼﾞｬｽﾞ・ロック界の精鋭たちによるホーンが被さる曲、マナサスの名キーボード奏者ポール・ハリスのジャジーなピアノが美しい曲、ジョン・ケイルのヴィオラ、ハープシコードを伴って飛翔していく曲など、アルバムの全体の構成も完璧です。
後年の発掘音源を含めて、内省的というよりも自閉症気味の作品が多いニックの諸策の中、本作はオープンで、はにかみながらも微笑みかけてくるような暖かさのあるとっても優しいアルバムです。


米国でオリジナルの形態で発売されたのは76年のこのAntilles盤が初回です。
英国盤の1stプレスはいまや高嶺の花。
米国初回プレス美品でどうぞ！

Nick Drake ; Vocals, Guitar
All Bass and String Arrangements by Robert Kirby

A-1. Introduction / Dave Pegg ; Bass、Dave Mattacks ; Drums (1:33)
A-2. Hazey Jane ll / Dave Pegg ; Bass、Dave Mattacks ; Drums、Richard Thompson ; Lead Guitar (3:41)
A-3. At The Chime Of A City Clock / Ray Warleigh ; Alto Sax、Dave Pegg ; Bass、Mike Kowalski ; Drums (4:42)
A-4. One Of These Things First / Paul Harris ; Piano、Ed Carter ; Bass、Mike Kowalski ; Drums (4:46)
A-5. Hazey Jane l / Dave Pegg ; Bass、Dave Mattacks ; Drums (4:24)
B-1. Bryter Layter / Lyn Dobson ; Flute、Dave Pegg ; Bass、Dave Mattacks ; Drums (3:16)
B-2. Fly / John Cale ; Viola, Harpsichord、Dave Pegg ; Bass (2:56)
B-3. Poor Boy / Ray Warleigh ; Flute、Chris McGregor ; Piano、Mike Kowalski ; Drums、Dave Pegg ; Bass、Mike Kowalski ; Drums、Pat Arnold ; Backing-Vocal、Doris Troy ; Backing-Vocal (6:30)
B-4. Northern Sky / John Cale ; Celeste, Piano, Organ、Dave Pegg ; Bass、Mike Kowalski ; Drums (3:42)
B-5. Sunday / Ray Warleigh ; Flute、Dave Pegg ; Bass、Dave Mattacks (3:39)