*** LP ： UK / 73 / RCA / SF 8383 ***
■　コンディション　■
B+ / A-
RW ; 非コーティングのジャケットで表裏に薄いリングウエアがあります。
四角に軽い角打ちがあり、一番大きいものは左上で2cm×3cm範囲内に皺が寄っています。
盤面にひげはありませんが紙擦れがあるので「A-」にしました（聴いた限り気になるノイズは拾いませんでした）。
マトリクスは【A-2E // B-2E】。

ELO(エレクトリック・ライト・オーケストラ)の「II」から「Eldorado」に参加しながら、まったく評価されていないベーシストのマイク・アルバカーキが残した73年の1stアルバムです。
内容は元ELOからは想像もつかない渋めのジャズ・ロックよりのSSWアルバムで、ミディアム・テンポの曲を中心に収録しており、アレンジもよく練られたヴォーカルをジックリ聴かせてくれる素晴らしいアルバムです。
全曲オリジナルでバックにはアラン・スキッドモア、ゴードン・ベック、ヘンリー・ローサーといった当時の英国ジャズ界の精鋭を配しており、先鋭的でファンキーかつブリティッシュ特有の湿り気のあるサウンドを繰り広げています。
注目すべきはオリー・ハルソールが収録8曲中7曲に参加していることで、パトゥやテンペスト、ボクサーほどギターを弾きまくっていませんが、ツボを押えた味わい深い演奏を披露しています。
同時期には70年代中期のケヴィン・エアーズをサポートしていましたが、オリーがサポートした数多いアルバムの中では出色の演奏でしょう。
中でも特筆すべきものはオーバーダビングなしのスタジオ・ライブであるA-2「Oh Woman」で、オリー・ハルソールのジャズにもロックにも括れない独自のギターを思い切り堪能できます。
派手な曲こそないものの、捨て曲がない燻銀の名盤です。
いまだ未CD化ですが以前の所有盤をCDRにしてもらって、時々聴いているアルバムです。
【収録曲】
A-1 Dribble Dribble 5:08
A-2 Oh Woman 5:45
A-3 Occasion 4:48
A-4 We May Be Cattle But We've All Got Names 4:09
B-1 Do Right 4:38
B-2 My Darling Girl 3:53
B-3 Sweet Mirth 5:42
B-4 Catharsis 6:06
【参加ミュージシャン】
Gordon Beck Keyboards
Brian Bennett Drums
B.J. Cole Guitar (Steel)
Gerry Conway Drums
Michael d'Albuquerque Guitar, Keyboards, Primary Artist, Vocals
Ollie Halsall Guitar, Keyboards, Vocals
David Katz Orchestra Contractor, Violin
Chris Laurence Bass
Henry Lowther Trumpet
Chris Pine Trombone
Frank Ricotti Percussion
Alan Skidmore Saxophone
Stan Sulzmann Saxophone
Robin Sylvester Bass
John Taylor Keyboards
John Uckeridge Trumpet