*** LP ： USA / 69 / Straight / STS 1057 ***
■　コンディション　■
A- / A-
SOC ; 裏ジャケットに2.5cm×10cmほどのプロモ・シールが貼ってあります。
RW ; 裏ジャケットと内ジャケットに軽いリングウエアがありますが、何故か本作にはリングウエアや擦れでボロボロのジャケットしか見かけず、驚くほど綺麗な状態と申しておきます。
SPSE ; 天と底に8cmほどの割れがありますが綺麗に割れており、表裏ジャケットにダメージはありません。
盤面にひげはないのですが、A-2とB-2に浅い傷があるので「A-」にしましたが、聴いた限り気になるノイズは拾いませんでした。
発売当時の内袋を付属（3辺がセロテープで補強されています）。

フランク・ザッパのマザーズ・オブ・インヴェンションにも参加するジェフ・シモンズがザッパ主催に「STRAIGHT」から69年に発表した傑作。
「Straight」のアルバムといえばザッパの趣味に引っ掛かった変梃りんなミュージシャンばかりですが、本作は王道ブルージー・ロックです。
後にマザーズ・オブ・インヴェンションにも迎えるわけですから音楽的な技量も認めていたのでしょうし、なによりもザッパのルーツの一つであるブルースを60年代後半に隆盛を極めたブルース・ロックとしてプロデュースと楽曲提供（両方ともLa Marr Bruister名義）し、更にギターで2曲参加していることからも、本作の水準の高さは証明されたのも同然ですよね。
まずはザッパがギターで客演の2曲について（2曲ともザッパの書き下ろし）。
タイトル曲のA-5「Lucille Has Messed My Mind Up」はフランク・ザッパの大傑作『Joe's Garage』で、B-2「Wonderful Wino」は『Zoot Alloures』でセルフ・カヴァーしていることからも推測できるように、よっぽど本作を気に入っていたのでしょうね。
しかも、フー（The Who）やレッド・ゼッペリンを手掛けた名エンジニアであるChris Huston による圧倒的なサウンド・プロダクションも手伝い、ジェフ・シモンズのマルチ・プレイヤーとしての才能を遺憾なく発揮されています。
ついでなんだけど、これはフランク・ザッパの大ファンにしか解らんかかもしれんが、かの初期マザーズや大傑作『Hot Rats』で大活躍していたイアン・アンダーウッドも大活躍しているときちゃ、完璧！
ハードなサイケ調の曲から、ストレートなブルース・ロックと、フランク・ザッパが本作ほど「王道ロック」に関わったことがないのも奇跡的で、マザーズに迎えることからも推測できるようにヨッポド彼の才能を買っていたのでしょうね。
表題曲のA-5「Lucille Has Messed My Mind Up」は作者であるザッパがセルフ・カヴァーしたヴァージョンの100倍かっこいいヘヴィー・ブルース・ロックだよん。
本作を聴くたびに、こういった「劇的な王道ロック」がラジオで流れたり、当たり前のようにレコード屋においていないのは、世の中毒されてしまうと思うのよね。
それほど、「王道中の王道」です。
激烈大推薦！
【収録曲】
A-1 Appian Way 2:32
A-2 Zondo Zondo 1:50
A-3 Madame Du Barry 2:42
A-4 I'm In The Music Business 4:02
A-5 Lucille Has Messed My Mind Up Written By Bruister 3:14
B-1 Raye 4:43
B-2 Wonderful Wino Written By Simmons, Bruister 2:54
B-3 Tigres 3:13
B-4 Aqueous Humore 3:25
B-5 Conversations With A Recluse 3:50
Written-By ? Simmons (tracks: A-1 to 4, B-1, B-3 to B-5)
【参加ミュージシャン】
Drums ? John Kehlior (tracks: A-5, B-1)
Drums, Tambourine, Maracas ? Ron Woods (A-2)
Guitar ? Craig Tarwater
Guitar [Lead] ? Frank Zappa (tracks: A-5, B-1)
Guitar, Bass, Piano, Organ , Accordion ? Jeff Simmons
Saxophone ? Ian Underwood
Producer ? Chris Huston, La Marr Bruister