*** LP ： Ireland / 85 / Dara / 013 ***
■　コンディション　■
A- / A
SPSE ; 底が4cmほど割れているので「A-」の評価です（綺麗に割れているのでジャケット表裏へのダメージはありませんし、リングウエアや大きな角打ちもありません）。
盤面にはひげも気になる擦れもなく、中古としては申し分のないコンディションです。
マトリクスは枝番なし（CD時代に突入しており、地元でのアナログのプレスはこれのみでしょう）。
歌詞やデータの載ったインサートを2枚付属。

ドロレス・ケーン、メアリー・ブラック、モーラ・オコーネルと歴代3人の女性ヴォーカリストが揃ったディ・ダナンの85作です。
最初に断言しちゃいますが、「究極の大名盤」です！
フェアポートやペンタングル、スティーライ・スパンの1stごときで「トラッド好き」を自負していた85年当時の私を、完膚なきまでに打ちのめしたアルバムです！！！
「ジグ」だの「リール」だの言われても全く解らなかった30年前（今でも、説明されなきゃ分からんが^^……E〜のよ、音楽を頭で理解しようとしなくったって!）、「トラッド」と「フォーク」の区別も付かなかった30年前、フェアポートやバーズばかりかヴァン・モリソンも同じに聴こえた30年前ですが、本作を聴いた瞬間に「英国トラッド」の奥深さに触れたような気がしました。
個人的に強烈だったのは、スローにアレンジしてメアリー・ブラックのしっとりとしたヴォーカルを際立たせたA-5「Johnny I Hardly Knew Ye」につきます（映画『ジョニーは戦場に行った』のエンディングで使われていた、日本人でも耳に馴染んだ名曲ですね）。
フィドルやギター、ブズーキをメインにしたインスト曲と、ヴォーカルを前面に打ち出した曲がほぼ半々で、アルバム全体を通してのバランスも素晴らしい！
誰でも知っているビートルズのA-2「Let It Be」の幽玄な美しさにも眩暈がしちゃいます。
余りにも語られすぎない「悲運の名盤」と断言します！
【収録曲】
A-1 "The Wren's Nest" (F.Gavin; arr: De Danann)
A-2 "Let It Be" (Lennon/McCartney; arr: Finn/Gavin)(LV: Dolores Keane)
A-3 "Johnston's Hornpipe" (trad. arr: De Danann)
A-4 "Connie From Constantinople" (trad. arr: De Danann)
A-5 "Johnny I Hardly Knew Ye" (trad. Arr: Black/Finn/Gavin/O'Connor) (vocals: Mary Black)
B-1 "Anthem For Ireland" (Desmond Leslie; arr: Finn/Keane/Gavin) (Vocals: Dolores Keane)
B-2 "Jimmy Burnes and Dinkies" (trad. arr: De Danann)
B-3 "Diglake Fields" (Phil and June Colclough; arr: Finn/Gavin) (Vocals: Mary Black and Dolores Keane)
B-4 "Duo In G" (Guilliano; arr: Gavin/O'Connor/Finn)
B-5 "Paddy's Lamentation" (trad. arr: Black/Finn/Gavin/O'Connor) (Vocals: Mary Black)
【参加ミュージシャン】
Frankie Gavin (fiddle, flute, viola, piano)
Alec Finn (bouzouki, guitar)
Martin O'Connor (accordion)
Johnny McDonagh (bodhran)
Mary Bergin (whistle)
Jackie Daly (accordion)
Mary Black (vocals)
Dolores Keane (vocals)
Maura O'Connell (vocals on Let It Be)