*** LP ： USA 1970 / Kapp / KS 3636 ***
■　コンディション　■
B+ / B
ジャケット：四隅スレ。開口部上下角数mmの割れ。四辺はきれいですが背表紙中央部4cmほど紙がはがれて浮きが見られます。正面は軽い薄汚れ／薄スレ。裏面は薄汚れが少し。左下角部に水に濡れたような薄シミがありますが、変色だけでダメージはありません。
ディスク：ヒゲ無し。盤面は薄スレやや多め。小さな擦り傷ぽいのもちらほらあります。またプレス自体の粗さも見られます。ざっと試聴したところ、大きなノイズや気になる周回ノイズはありませんが、バックグラウンドノイズやチリプチが多めです。神経質に聴くのでなければ鑑賞を妨げるようなものではありませんが、Bランク品という点ご了承ください。
カンパニー内袋付属。

リンダ・パーハクスの「パラレログラムス（平行四辺形）」。
このジャンルではレア度と内容の完成度を両立させた最高峰の一枚。
激レアなKappオリジナル盤です。

70年の唯一作のプレス枚数は知りませが大メジャー作(Kapp)なのに、90年代後半まではハワイの女性と信じられていたほど「幻」でした。
初めて手にした時、まずはジャケットに魅かれ、レーベルが「Kapp」で、知ったミュージシャンも参加しているので、「外れはないだろう」といったごく軽い気持ちでしたが、1年もたたぬうちに価格が高騰してしまいました。
内容は、「SSWの時代に咲いた徒花」……「根暗でないローラ･ニーロ」、「深刻じゃなくトロピカルなジョニ・ミッチェル」と言った感じでしょうか？
カリフォルニアの女性と分かった今でも、美しいジャケットと流れてくる音から想像されるのは、トロピカルなヴィジョン。
くぐもっていながらも楚さな歌声とビロードのような繊細な多重録音によるハーモニーは絶品ですし、アコースティック・ギターやパーカッションを中心にしたバックも控え目ながらも的確ですし、エレクトロニクスも実に効果的に使われており、全編に渡ってプカプカでポカポカな実に心地好い浮遊感に浸らせてくれます。
サイケ・ファンはいうにおよばず、SSWファン、Popsファンにもオススメできるアルバムなんて、そうそうあるものではありません。

A-1. Chimacum Rain (3:20)
A-2. Paper Mountain Man (3:10)
A-3. Dolphin (2:35)
A-4. Call Of The River (3:46)
A-5. Sandy Toes (2:52)
A-6. Parallelograms (4:32)
A-7. If You Were My Man (Bonus Track)
B-1. Hey, Who Really Cares? (2:35)
B-2. Monns & Cattails (4:02)
B-3. Morning Colors (4:34)
B-4. Porcelain Baked-Over Cast-Iron Wedding (3:59)
B-5. Delicious (4:07)
B-6. Chimacum Rain (Bonus Track)

Linda Perhacs ; Vocak, Guitar, Effects
Leonard Rosenman ; Electronics
Steve Cohn ; Guitar
John Neufeld ; Flute, Sax
Reinie Press ; Bass
Milt Holland ; Percussion
Shelly Mann Percussion
Tommy ; Harmonica
Brian Ingoldsby ; Effects
Laurel Canyon ; Guitar
Producerd by Leonard Rosenman