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*** LP ： USA 1969 / Atlantic / SD 1522 ***
■　コンディション　■
B+ / B+
ジャケット：四隅スレ。下辺スレ、上辺と背表紙はまずまず。正面は薄っすらとリングウェア出かかりのスレ。裏面は微スレのみでまずまず。
ディスク：レーベルはヒゲが少々。盤面はB1に小傷があり冒頭から1/5ほどで軽いプツ音を生じます。これ以外は薄スレちらほらの良品です。

ジャズ・フルート奏者ハービー・マンが69年に発表した最高傑作「メンフィス・アンダーグラウンド」。
この年マイルス・デイヴィスの"Bitches Brew"を上回るほど売れたにもかかわらずジャズ・ファンからは珍品扱いされている不運の名盤でもあります。
もっとも内容はジャズとソウルに根差しながらもラテンの要素を注入した後年「ワールド・ミュージック」と呼ばれるようなものだったり、ジャズのファンキーとは明らかに違う「ファンク」もしくは「スワンプ」的要素が混在したものなのでしょうがないのかな？
アルバム・タイトル通り、68年当時の「メンフィスの地下で蠢いていた音楽」として捉えると非常に面白いと思います。
さて、当店的視点だと「プロデュースがトム・ダウド」であることが最重要でボビー・キーズのソロ作ようなスワンプ・テイストがいい感じ。ボビー・キーズのアルバムはロック勢がサポートを務めているのに対し本作はジャズ寄りですが、ラリー・コリエルやソニー・シャーロックなどジャズ・ロック作品を多く残しているメンバーが中心なので、ロック・ファンの方も安心して聴けますよ。
久し振りに聴きましたが、ジャズ・ファンから煙たがられるのも分からないでもないな。
ジャズ、ロック、ソウルなどの要素を内包したジャンル別け不可能な1枚。
60年代末期特有のぐしゃぐしゃごった煮サウンドが好きな方なら、ばっちりかと思います。

米国オリジナル盤。Broadway表記の初期仕様品。






A-1. "Memphis Underground" (Herbie Mann); 7:05
A-2. "New Orleans" (Frank Guida, Joseph Royster); 2:06
A-3. "Hold On, I'm Comin'" (Isaac Hayes, David Porter); 8:53
B-1. "Chain of Fools" (Don Covay); 10:39
B-2. "Battle Hymn of the Republic" (Traditional, arranged by Herbie Mann); 7:12

Herbie Mann; flute
Roy Ayers; vibes, conga on "Battle Hymn of the Republic"
Larry Coryell; guitar
Sonny Sharrock; guitar
Miroslav Vitou? - "Fender bass" on "Hold On, I'm Comin'"

"The Memphis rhythm section"
Reggie Young; guitar
Bobby Emmons; organ
Bobby Wood; electric and acoustic piano
Gene Christman; drums
Tommy Cogbill or Mike Leech - "Fender bass" (individual tracks not specified)

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