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*** LP ： France / ?? (82) / Danceterin / DANLP030 ***
■　コンディション　■
A- / A
SPSE ; ジャケットの底がそれぞれ3cm、7cmほど割れているので「A-」ですが、それ以外のダメージはありません。
盤面にはひげや気になる擦れはなく、中古としては申し分のないコンディションです。

クレジットはありませんが、テレヴィジョンが78年3月20日のニューヨークのMy Father's Placeで行なったライヴからトム・ヴァーラインが選曲した音源で、オリジナルは米国カセット専門レーベルROIRから82年に発表されたものを、カセットのオリジナル・ジャケットを使用して最初にレコード化されたアルバムです。
本作を「テレヴィジョンの最高傑作」にあげる人が多いのも納得の、充実した内容です。
オフィシャル・ブートということになるのでしょうが本作の重要なポイントは先述のように「トム・ヴァーラインが選曲」したことにあり、非常にテンションの高い演奏が収録されています。
もう一つ重要なポイントは、2nd『Adventure』発表直前のライブということで、新作曲はプロモーションも兼ねて？割りと忠実な演奏なのに対し、1st収録曲のアレンジはかなり荒々しいものになっています（超のつく命盤の1st収録8曲中6曲を収録しているのもポイントが高いです）。
またライブならではのディランのB-4「Knockin' on Heaven's Door」とストーンズのD-2「(I Can't Get No) Satisfaction」を独自の解釈で演奏しています。

A-1は「The Blow-Up」とクレジットされていますが、以前からレパートリーにしていた13th Floor Elevatorsの「Fire Engine」のカヴァーで、このオープニングには何度聴いてもまいっちゃいます。
1st収録曲のA-2「See No Evil」やB-1「Venus de Milo」なんかはクールなイメージのあるテレヴィジョンとはかけ離れた「殺気」さえ感じる荒々しい演奏です。
ディランの有名曲のカヴァーであるB-4「Knockin' on Heaven's Door」はオーソドックスなカヴァーなのに、叩き壊すようなリズムと垂れ流しながらも絡みつく2本のギターの妙味で、この時期のテレヴィジョンにしかできない演奏でしょう。
さてここまでは助走に過ぎず、なんといっても圧巻なのはDisk-2です。
75年のデビュー曲であるC-1「Little Johnny Jewel」は15分近い演奏で、スタジオ・ヴァージョンのロフト・ジャズみたいなイントロからしてハード・ロックのような演奏で、無骨なリズム隊の上で奏でられる2本のギターによるインプロの応酬は緊張感に満ちた聴き応えタップリなものです。
日本を代表するバンドの名前にもなったC-2「Friction」もライブならではのラフな演奏で格好いい。
そして名曲D-1「Marquee Moon Verlaine」も15分近い演奏で、C-1「Little Johnny Jewel」同様に、無骨なリズム隊の上で奏でられる2本のギターによるインプロの応酬は緊張感に満ちた聴き応えタップリなものです。
「パンク」とはいってもフラワー・チルドレン世代の彼等はこの当時には既におっさんだったわけで演奏に余裕があるし、ドアーズやモビー・グレープなどに対して素直にリスペクトを表明していたわけですから、サイケ・ファンにも聴いて欲しいですね（アシッド臭は希薄ですが、長尺の曲での昂揚感はただごとじゃありません）。
ラストはストーンズのD-2「(I Can't Get No) Satisfaction」も思い切り独自の解釈でまるでダンス・パーティーでの演奏のよう……ヴォーカルはフニャフニャなんだけど（おそらくは）リチャード・ロイドのギターはキース・リチャーズそっくりで微笑ましい限りです。
【収録曲】
A-1 The Blow-Up (Verlaine) 4:00
A-2 See No Evil (Verlaine) 3:22
A-3 Prove It (Verlaine) 5:00
A-4 Elevation (Verlaine) 4:50
A-5 I Don't Care (Verlaine) 3:04
B-1 Venus de Milo (Verlaine) 3:31
B-2 Foxhole (Verlaine) 5:04
B-3 Ain't That Nothin' (Verlaine) 6:14
B-4 Knockin' on Heaven's Door (Dylan) 7:50
C-1 Little Johnny Jewel (Verlaine) 14:56
C-2 Friction (Verlaine) 5:01
D-1 Marquee Moon Verlaine (14:45)
D-2 (I Can't Get No) Satisfaction (Jagger, Richards) 7:18
【参加ミュージシャン】
Tom Verlaine ; Guitar, Vocals
Richard Lloyd ; Guitar, Backing Vocals
Billy Ficca ; Drums
Fred Smith ; Bass, Backing Vocals

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