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*** LP ： UK / 73 / Topic / 12TS226 ***
■　コンディション　■
B+ / A-
ジャケットは非コーティングのペラジャケで、ボンヤリとした経年の染みが浮いているので「B+」にしましたが、抜けや角打ちなどのダメージはありません。
盤面にはひげが数本あるので「A-」にしましたが擦れなどはなく、中古としては申し分のないコンディションです。
マトリクスは【A-1C // B-1C】
パテントNo.入り穴あき内袋付属。

グラスゴー大聖堂で日本でも有名なスコットランドはグラスゴーに伝わるトラッドを集めたアルバムです。
まずもって印象的なのは表ジャケットの秀逸さで、本作が録音された当時のグラスゴーの街角を見事に描写していることでしょうか。
ご存知いただきたいのは歴史的な背景で、1707年まではスコットランドが独立国だったこということです。
アイルランドほど過激なブリテンとの闘争は繰り返しませんでしたが、スコットランドも合併後は宗教上の対立やブリテンのよる搾取に苦しみました。
実際に本作が発表された73年当時ですら、グラスゴーは「街は処理場のストライキで回収されないゴミの悪臭が漂って」いたそうですし、治安の悪化も甚だしい犯罪天国だったそうです。
でですね……そもそも英国トラッドの伝統として「新聞のように今起こっていることを伝聞」する側面があるわけで、アタシャそんな当時のグラスゴーの空気を伝えてくれるジャケットにまいっちゃうわけですね。
収録されているアーティストはアーチー・ファミリーの一世代前にあたる「Clutha」以外は知りませんが、各人地元では知られたミュージシャンのようです。
また演奏スタイルも、ジグやリールなどのダンス・ミュージックから正統派バラッドまで幅広く収められており、コアなマニアだけではなく「トラッド入門盤」にも最適です。
A-2「Terry Dick: Football Song Medley」は、中村俊輔がスコットランド・リーグで活躍していた頃に夢中になっていたサッカー・ファンにはたまらないものでしょう。
マーダー・ソングのような血なまぐさい伝承歌だけではなく、A-2「Terry Dick: Football Song Medley」のような生活に密着した様々な歌を収録しており、そこらへんは裏ジャケットに掲載されているA.L.ロイドによる詳細なライナーで解説されています。
フェアポートやスティーライあたりで聴き覚えのあるメロディーも出てきて、楽しいよん^^v
大推薦！
【ミュージシャンと収録曲】
A-1 The Clutha: Dance Tune Medley
A-2 Terry Dick: Football Song Medley
A-3 Flora MacNeill: MacDonald's First Visit to Glasgow
A-4 Geordie McIntyre: The Sports o' Glasgow Green
A-5 Freddy Anderson: Let Glasgow Flourish
A-6 John Eaglesham: The Collier's Eight Hour Day
A-7 Gordeanna McCulloch: The Weekend Song
A-8 Geordie McIntyre: O'Reilly and the Big MacNeill
B-1 Gordeanna McCulloch & The Clutha: Bottling Songs
B-2 Gordeanna McCulloch: The Bleacher Lassie o' Kelvinhaugh
B-3 Geordie McIntyre: Three Nights and a Sunday Double Time
B-4 Barmulloch Primary School: Children's Street and Playground Songs
B-5 Mick Broderick: The Ballad of the Q4
B-6 Geordie McIntyre: The Works Outing
B-7 The Clutha: March Tune Medley

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