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VA (Man, Help Yourself, Ducks Deluxe etc.) / Christmas At The Patti (2×10”)
管理番号 3L-01560商品ID45816314
在庫数 SOLD OUT

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3L-01560 - VA (Man, Help Yourself, Ducks Deluxe etc.) / Christmas At The Patti (2×10”) - Sold Out
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*** 10"X2 : UK / 72 / United Artists / UDX 205〜6 (2×10”) ***
■ コンディション ■
A- / A-
ジャケットはリングウエアや抜けなどの目立ったダメージのない、中古としては申し分のないコンディションです。
レーベルに茶色い染みは浮いていますが、盤面にはひげや気になる擦れはなく、中古としては申し分のないコンディションです。
マトリクスは手書きで、A面から順に【A-1V // B-2V // A-1V // B-1V】。

ウェールズの至宝バンド、マン(Man)を中心に、彼らの故郷であるウェールズ南西部の港町スウォンジーで、72年12月19日に行なったクリスマス・コンサートのライヴ・アルバムです。
ヘルプ・ユアセルフ(Help Yourself)デイヴ・エドモンズ(Dave Edmunds)、ダックス・デラックス(Ducks Deluxe)といったパブ・ロック方面の人気アーティストや地元の伝説のバンドがゲスト参加し、白熱のパフォーマンスを繰り広げます
本作のキー・パーソンはマンの主要メンバーであるディーク・レナード(Deke Leonard)なのですが……
本作をややこしくしている最大の要因はここにあって、この時期のディーク・レナードは麻薬問題でマンを解雇されて一時的にヘルプ・ユアセルフに参加しており、さらにフライング・エーシズ(Flying Aces)、ジェッツ(The Jets)という地元スウォンジーのローカル・ヒーロー・バンドの演奏にも参加しているのに、マンには不参加なのですね。
聴き慣れないバンドもあるしメンバーも入乱れての演奏なので、収録順に整理しておきますが、グッチャグッチャなので整理し切れていない部分はご容赦ください……というのもディーク・レナードのインタビューを参照したのですが出鱈目の極致で、気が狂いそうになるんですよ。

では、順を追って参加メンバーの整理と曲の感想を。
A-1のフライイング・エーシズ(Flying Aces)は地元ではかなり人気のあったバンドですがアルバムを残しておらず、「Welcome to the Party」をこの日のライブの為に提供したそうです。マーチンとジョージ・エース夫妻をサポートしているのは、ディーク・レナードとヘルプ・ユアセルフのマルコム・モーリー(Malcolm Morley)たちです。パーティーならではのルーズなロックンロールが最高に楽しい!
続いてイングランドから招かれたダックス・デラックスがA-2「Boogaloo Babe」(2枚のオリジナル・アルバムには未収録)をやさぐれた演奏で盛り上げますが、まだデビュー前でこの日が初録音だそうです。
蛇足ですが、パブ・ロックのアルバムは多くありますが、個人的に最高に好きなのは本作と「Ducks Deluxe / Last Night Of A Pub Rock Band」です。
https://www.disk-market.com/?pid=13967257
ザ・ジェッツとプラム・クレイジーは地元スウォンジーのバンドで、両バンドともヴォーカリストのプラム・ホリスを擁していたそうですが、共にアルバムは残していないそうです。
64-65年に活動していたザ・ジェッツはディーク・レナードによると「当時のスウォンジー最高のバンド」だったそうで、エディ・コクランのA-3「My Way」とハンク・ウィリアムズのA-4「Jambalaya」をディーク・レナード、マンのベーシストでもあるマーチン・エース、やはりマンのドラマーで日本ではロックパイルでお馴染みのテリー・ウイリアムス(Terry Williams)を従え、パーティーならではの飾り気もなく酔っ払って楽しげに演奏しています。
プラム・クレイジーは68-69年に活動していたとのことですが、ジェッツの編成からディーク・レナードが抜けてデイブ・エドモンズとミッキー・ジー(伝説的ウェルシュ・ロック・ギタリストだそうで、85年のデイブ・エドモンズの来日公演にも同行していました)が参加……この編成は期せずして後期ラヴ・スカラプチャー(Love Sculpture)つまりデイブ・エドモンズ、ミッキー・ジー、テリー・ウイリアムスの3人が集合したことになり、「Love Sculpture + Plum」と呼んでもいい編成となり、デイブ・エドモンズの十八番B-2「Run Run Rudolph」を思い切りラフに披露しており、先述の来日公演を思い起こさせる本作のハイライトの一つでしょう。
さてさて個人的なハイライトであるヘルプ・ユアセルフの登場!
彼らのアルバムはどれも最高ですが、ここに刻まれた録音を凌駕するものはないと断言します。
週刊誌的な暴露話によると、この直前にヘルプ・ユアセルフのマルコム・モーリーは半ばノイローゼ気味となり、そこにマンを抜けたディーク・レナードが臨時加入……ところが奇跡的に、モーリーは奇跡的に回復しバンドに復帰したものの、バンド解散の危機を救った恩人にして完全にジャンキーだったディーク・レナードを追い出せず、「Help Yourself with Deke Leonard and BJ Cole」という夢のような競演になっちゃったそうです。
B-3「Mona」はディーク・レナードが敬愛してやまないクイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスもレパートリーにしていたボ・ディドリーの有名曲ですが、一時的に解雇されていたマン(彼らのライヴでの重要なレパートリーでした)へのあてつけなのか主催バンドよりも先に演奏しちゃってます。ここまではヘナヘナ(好意的に捉えれば、パーティーらしい)な演奏が続きましたが、気合十分の白熱した12分弱の演奏で、B.J.コール(B.J. Cole)のペダル・スティールが我耽溺のジョン・シポリナの脳下垂体直撃ギターに匹敵する効果をあげています。全ロック・ファンは聴かなきゃいけない名演!
盤が替わってのC-1「Eddie Waring」もヘルプ・ユアセルフでして、ディーク・レナードに触発されたのかマルコム・モーリーも活き活きとしていて、3ギターにB.J.コールのペダルというしつこいリード楽器にもかかわらずレイドバック感満開で、螺旋状に緩やか煌めきの中を吸い上げられていくような演奏を14分にわたって繰り広げています。「リチャード・トゥリースのヤク漬けで脳のぶっ飛んだギター」(ディーク・レナードの証言)が最大限の覚醒効果を生んでいます。
最終のD面になっていよいよ地元の大ヒーロー、マンの登場ですが、せっかくのパーティーなのにディーク・レナードはステージに上がらず、その代りデイヴ・エドマンズと「多くのスウォンジー・バンドで活躍したローカル・ヒーロー」だというスタン・フィファー(Stan Pfeiffer)が登場します。
ディーク・レナードが暴れまくった(本人の証言によるとラリラリだったそうでっすん!)ヘルプ・ユアセルフの気迫に負けじと、マンもワウワウ全開のD-1「Life on the Road」で対抗しますがちょっと分が悪いかな(それくらいB-3とC-1は強烈です)……救いの手を差し伸べるのはやっぱりデイブ・エドモンズでして、D-1からメドレーで流れ込むインプロヴィゼーション大会のD-2「Shuffle」ではレイナード・スキナードも真っ青な暑苦しいソロ演奏自慢大会に突入し、楽しいパーティーはお開きになるのでした。
四の五の言うな!……無条件で楽しい、愛すべき「B級ライブ・アルバム」!
大推薦。
【ミュージシャンと収録曲】
A-1. The Flying Aces - "Welcome to the Party" (Martin Ace / George Ace) 2.20
A-2. Ducks Deluxe - "Boogaloo Babe" (Sean Tyla) 2.45
A-3. The Jets - "My Way" (Capehart/Cochran) ? 4:05
A-4. The Jets - "Jambalaya" (Williams) ? 4.31
B-1. Plum Crazy with Dave Edmunds - "Jingle Bells" (James Lord Pierpont) ? 0:31
B-2. Plum Crazy with Dave Edmunds - "Run, Run, Rudolph" (Johnny Marks and Marvin Brodie) ? 2:17
B-3. Help Yourself with Deke Leonard and BJ Cole - "Mona" (E McDaniel) ? 11:40
C-1. Help Yourself with Deke Leonard and BJ Cole - "Eddie Waring" (Leonard) ? 14:03
D-1. Man with Dave Edmunds and Stan Pfeiffer - "Life on the Road" (Jones/Williams/Youatt/Ryan/John) ? 6.30
D-2. Man with Dave Edmunds and Stan Pfeiffer - "Shuffle (improvisation)" (Jones/Williams/Youatt/Ryan/John) ? 5.00
【パーソナル】
The Flying Aces (A-1) ; Martin Ace(g,vo), Deke Leonard(g), Malcolm Morley(g), George Ace(b,vo), Dave Charles(ds)
Ducks Deluxe (A-2) ; Sean Tyla(g,vo), Martin Belmont(g,vo), Nick Garvey(b), Tim Roper(ds)
The Jets (A-3, 4) ; Tony "Plum" Hollis(vo), Deke Leonard(g), Martin Ace(b), Terry Williams(ds)
Plum Crazy with Dave Edmunds (B-1, 2); Mickey Gee(g), Dave Edmunds(g), Tony "Plum" Hollis(vo), Martin Ace(b), Terry Williams(ds)
Help Yourself with Deke Leonard and BJ Cole (B-3, C-1) ; Malcolm Morley(g,vo), Richard Treece(g,vo), B J Cole(g), Paul Burton(b), Dave Charles(ds)
Man with Dave Edmunds and Stan Pfeiffer (D-1, 2) ; Micky Jones(g,vo), Clint Space(g), Dave Edmunds(g), Phil Ryan(org), Stan Pfeiffer(vo), Will Youatt(b,vo), Terry Williams(ds)



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※コンディション表記は、「ジャケット / 盤質」の順になっております。
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