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*** LP ： Japan / 76 / 日本ビクター / SF-10056 ***
■　コンディション　■
A / A-
光沢のある本作は押並べて薄いリングウエアがあるのですが、これはジャケットに一切のダメージのない奇跡的に美しいコンディションです。
盤面にはひげが数本ありますが、気になる傷や擦れはなく、中古としては申し分のないコンディションです。
帯、中村とうようと小泉文夫による詳細な解説付属の完品！
76年発表のオリジナルです。

芸能山城組のデビュー作（76年）は、今や世界中のサイケ・ファンが探している大傑作です。
日本でも本作は見掛けなくなりつつありますが、なにしろ名前が知られている割にレコードセールスが伴わない典型が芸能山城組。
おまけに本作は以前から日本において一部のロックファンから注目を集めており滅多に出てこないアルバムでしたが、近年では欧米のサイケコレクターを震撼させますます入手が困難になりつつあります。
人間の生の声の持つ深淵を見せてくれる山城組に駄作なしでどれから聴いてもOKですが、やはり中村とうようのプロデュースによる本作に尽きるでしょう。
A面の「恐山」は井上堯之（リード・ギター）、速水清二（ギター）大野克夫（キードーズ）、佐々木隆典（ベース）、鈴木二郎（ドラムス）と芸能山城組のコーラスや鳴り物による演奏（18：55）。
女性の金切り声に一瞬たじろぎますが、エレキ・ギターに導かれる様にはじまるコーラスに背筋がゾクゾクし、「動」「静」「緩」「急」を使い分けてのめりこんでしまいます。
日本的呪術と書くと堅苦しいですが、「カスタネダの世界」つまり日本的トランス（狭義でのサイケデリック）とロックを見事に融合しており、サイケデリック・ファンは勿論、初期のキング・クリムゾン（King Crimson）や黄金期のマグマ（MAGMA）あたりが好きなプログレ・ファンも肯くことでしょう。
B面の「銅之剣舞」は芸能山城組が最も得意とするケチャ（インドネシアの民族音楽）による日本的トランス・ミュージック（18：47）。
ある種の民族音楽は呪術に根付いており、サイケデリック・ミュージックと共通するものがあることを知らしめてくれる稀有なアルバムです。
今後、価格高騰必死の日本が世界に誇るサイケデリック・ミュージックと断言します。

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