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*** LP ： Switzerland / 2007 (67) / RD Records / RD 20 ***
■　コンディション　■
A / A
ジャケットは角打ちやリングウエアはなく、中古としては申し分のないコンディションです。
盤面にはひげや気になる擦れはなく、中古としては申し分のないコンディションです。
写真やポスター、詳細なライナーの載った12ページのブックレットを付属しています。

パット・キルロイ（Pat Kilroy）が、アシッド・フォークの名盤として66年にElektraから発売されることになるアルバム『Light Of Day』の録音途中にわざわざスーザン・グロバード（Suzan Graubard）と欧州、モロッコへ音楽探求の旅へ赴いた際の経験から生まれた未発表録音集です。
未発表になってしまったのは、制作途中でパット・キルロイが急死したためで、ワーナーはパットが在命なら「ニュー・エイジのピーター、ポール＆マリー」と売り出す予定だったそうです。
本作はメンバーであったスーザン・グロバード（Suzan Graubard）監修の元陽の目を見たもので、当時のポスターや詳細なライナーの載った12ページのブックレットからも67年当時に発表できなかった悔しさが伝わってきます。
肝心の演奏ですが、パット・キルロイの生ギターとヴォーカルに、スーザン・グロバードのフルート他が軽やかに舞い、タブラなどのパーカッションと最小限のバックが付くのみで、米国産サイケよりもインクレディブル・ストリングス・バンド（Incredible Strings Band）やマイティー・ベイビー（Mighty Baby）をアコースティックにした感触に近いかな？
事実、スーザン・グロバードは後にマイティー・ベイビーのメンバーによるハビビヤ（Habibiya）に参加しているので、英国アシッド・フォーク好きも見逃してはならない発掘音源ですし、演奏で一番印象に残るのもスーザン・グロバードが駆使する様々なリード楽器です。
タブラ等のパーカッションを使用していますがラーガ的な臭いは希薄で、瞑想的かつ幻想的でよりインナーなマインド・トリップ・アルバムとなっています。
デビュー作『Light Of Day』の録音途中の66年の時点でモロッコ他へ旅に出た感覚も、67年の段階でグループ名を「ニュー・エイジ（New Age）」とした尖鋭さも評価に値しますね。
パット・キルロイが亡くならずにこのバンドがデビューしていたら、レコードとして今に残る「サイケデリック・ロック史」は大きく違っていたでしょう。
「Summer Of Love」の67年時点で、このような録音をしていた事実に驚愕してしまします。
ほとんどの発掘音源は、今聴けば「そりゃそーだ」となりますが、本作に刻まれた音源は先鋭性を現代に残した、まごうことなく貴重な発掘音源です。
素晴らしすぎます！
【収録曲】
A-1. When I Walk In The Trees (La La La)
A-2. Sun Song Ridge
A-3. Dance Around The Sun
A-4. Bhairavi
B-1. Higher Than A Kite
B-2. Alone In A Wonderland
B-3. All Around (Adagio)
【参加ミュージシャン】
Pat Kilroy ; Vocals, Acoustic Guitar, Electric Guitar, Spanish Cowbell, Bell Tree
Suzan Graubard ; Silver Flute, Bamboo Flute, Viola, Tamboura
Jeffrey Stewart ; Conga, Drums, Tabla
Mark Levinson ; Acoustic and Electric Bass
Bruce Langhorne ; Tambourine

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