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*** LP ： UK / 69 / Harvest / SHVL 756 ***
■　コンディション　■
A- / A
裏ジャケットの白地の部分に薄い汚れがあるので「A-」にしましたが、それ以外のダメージはなく、中古としては申し分のないコンディションです。
盤面にはひげや紙擦れはなく、中古としてこれ以上は望めないコンディションです。
マトリクスは【A2 // B2】
PATENT NO.入り白インナーバッグ付属（破れなし）。

世界一奇妙なバンド、サード・イヤー・バンドのデビュー作（69年）です。
プログレ・ファンには知られたバンドなんだが、どこが「プログレ？」、それ以前に「ロックなの？」という感想しかなかった、30年ほど前に初めて聴いた時の印象が強く残っています。
活動期間中には3枚のアルバム、90年代以降多くの未発表音源が発表されていますが、その後の活動の全てが凝縮されている本作を聴くべきでしょう。
中心人物もパーカッション奏者のグレン・スウィーニーは、マイルス・デイヴィスやラ・モンテ・ヤング、ついでウィリアム・ブレイクやアレイスター・クロウリー、さらには禅宗やドゥルイド（古代ケルト宗教）、またエジプト神話などに感化されているってんだから、一般には訳分からないですよね（私個人は、ぼんやりとベクトルの向きを理解できるのですが）。
一番近いのは、日本が世界に誇る「タジ・マハール旅楽団」だと思います。
タブラ、チャイム、ハンド・ドラム、オーボエ、リコーダー、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロといった当時のロック・バンドにはほぼ無縁の楽器を駆使し、民族音楽ともアシッド・ロックともいえぬ「異空間」を生み出しています。
そっか！……久し振りに聴いていて思い出したのは、昨年末に嵌りまくっていた「Velvet Underground & Nico」の6CD Box！
ヴェルヴェッツの6CD Boxに驚いたのは、デモ音源で「ロックと現代音楽とケルト的フォーク」のニュアンスが融合されていたところなんだけど、本作も延々と続く原始的なパーカッションの音色が、徐々に呪術的でミニマル的にループ状に舞い上がっていくトランス感覚は、サイケデリック・ロックではなく現代音楽と民族音楽に近いものです。
端的に言うと、キング・クリムゾン（ロバート・フィリップ）が『太陽と旋律』で実現できたことを、69年に時点で完成させていた、ということですね。
【参加ミュージシャン】
Paul Minns ? oboe, recorder
Mel Davis ? cello, pipe
Glen Sweeney ? chimes, drums, tabla, wind chimes, hand drums
Richard Coff ? violin, viola
Dave Tomlin ? violin
John Peel ? harmonica, jaw harp
【収録曲】
A-1 Mosaic ? 6:31
A-2 Ghetto Raga ? 10:32
A-3 Druid One ? 3:49
A-4 Stone Circle ? 3:28
B-1 Egyptian Book of the Dead ? 8:55
B-2 Area Three ? 8:33
B-3 Dragon Lines ? 5:33
B-4 Lark Rise ? 2:46

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